先日友人の結婚式に出席しました。
結婚式はお祝儀などの出費が発生しますが、それ以上に受け取るものが大きいと感じています。
おいしい食事などではありません。
自分を見つめ直す機会になったり、懐かしい友人と再会できたり。
ただし、酒には要注意です。
私の結婚式
自分の結婚式の際は、酒には相当注意しました。
この頃は、自分がアルコール依存症という自覚はまだありませんでしたが、酒癖が異常に悪いことは自覚していました。
既にアルコール問題での失敗は何度もありましたが、妻の家族や会社の上司をお招きしていたので、ここで失敗するわけにはいきません。
妻にも「飲みすぎ注意!絶対やめてね」と口酸っぱく言われていましたし、私の両親からも注意されていました。
「わかってるって」
そう返答しつつ、自分自身を信頼できないながらも「さすがに大丈夫だろう」と、右往左往した気持ちでいました。
結果、私の結婚式で、私が問題を起こすことはありませんでした。
招待しなかった友人
話は少しさかのぼりますが、大学に入って酒を飲み始めて以降、酒関係での友人が増えました。
カウンターで飲んでいたりすると、そうでなければ出会えなかった人と仲良くなることばかりです。
これは、外で一人で飲んだり、カウンターで飲むことの醍醐味だと、私は思っています。
中には、飲みの場だけでなく、それ以外の時間も共に楽しめる友人ができました。
でも、酒がきっかけで知り合った友人は、すべて、結婚式に招待しませんでした。
非常に迷いました。
妻や自分の両親と何度も相談しましたが、結局、酒がきっかけの友人を招待することは諦めました。
結婚式は随分過去のことですが、今でも「招待しない」という結論が私にとって良かったのかどうか、分かりません。
結婚式が「自分のためのもの」なのであれば、間違いなく招待していたでしょう。
しかし「親族のためのもの」だと思ったので、招待を諦めました。
皆様はどのように考えますか?
私は酒がきっかけのたくさんの友人に対して、非常に申し訳ない気持ちや後ろめたい気持ちを今でも感じています。
結局その後、そういった友人たちと疎遠になったことも否めません。
それは、私がその後にアルコール依存症の治療を始めたことも相まっていますが、それだけが原因なのかは分かりません。
私自身の結婚式は、トラブルなく、招いた皆様に(おそらく)楽しんでいただき、幸せなままにお開きすることができました。
リスクヘッジした効果かもしれませんね。
友人の結婚式での失態
結婚式では久々の友人との再会で会話がはずむでしょう。
懐かしい飲み仲間との同卓であれば、より一層酒が進んでしまいます。
ある友人の結婚式に招待していただいた際に、私はアルコール依存症で断酒をしていたにも関わらず、スリップしました。
1杯飲むと、もはやどうでもよくなってしまいました。
どうせ断酒失敗なのだから…
まだ、乾杯のシャンパンだったので、引き返すことはできたと思います。
今だから思うのですが、断酒中に1杯飲んでしまっても、引き返せば「加点」はあります。
絶対引き換したほうが良い。間違いない。
アルコール依存症の本質を分かっていない方には理解できないかもしれませんが、断酒をしながらも1杯で止められるのは凄いことです。
その議論は別の記事にするとして、当時の私は1杯飲んでしまった時点で自暴自棄になり、もはや自分自身を潰すべく、飲みまくりました。
そして、あろうことか、友人の妻(つまり新婦)に絡むという大失態を犯しました。
全く記憶にありませんが、後から聞いた話では、新婦さんはかなり嫌そうな顔をしていたらしいです。
最悪ですよね。
人生に一度の(人が多い)結婚式が、私みたいなアルコール依存症のせいで、台無しとは言わないまでも、ケチがついてしまいました。
自己嫌悪に陥るというレベルの話ではありません。
死んで侘びたいほどの申し訳無さです。
結婚式は試練
乾杯のシャンパン。
挨拶の瓶ビール。
魚に合う白ワイン。
肉に合う赤ワイン。
少し飲んだら注いでくれる気の利いた結婚式場のスタッフや友人。
笑いあり、涙ありの雰囲気。演出。
感情を揺さぶる音楽。映像。
アルコール依存症からすると、トラップだらけです。
ウーロン茶やオレンジジュースをオーダーすることもできますが、色々と難しい状況があります。
でも、毅然とした態度で酒以外の飲み物をオーダーしましょう。
自分の結婚式ならともかく、他人の結婚式において、あなたは脇役です。
アルコール依存症を自覚してから、結婚式は試練の様相も呈してきました。
ところで、先日の友人の結婚式では、失敗することなく、お祝いすることができました。
酒は、減酒の自分ルールの上限2杯で済ませました。
結婚式では本当に、心底気をつけなければと思います。