断酒や減酒に挑戦するためのモチベーションについて、私の思うところを書きたいと思います。
何が成功で何が失敗
酒と距離を置くことに関しての「成功」は非常に見えづらいと思います。
何十年と断酒していた方がスリップしてしまった話を聞いたことがあります。
この方の断酒は成功なのでしょうか。それとも失敗なのでしょうか。
少なくとも、スリップする直前までは「成功していた」と言えるかと思います。
ここに異論はないかと思っています。
その後スリップしてしまったことにより、判断が難しくなってきます。
スリップしてしまったら、断酒は失敗なのでしょうか。
私が今挑戦している減酒については、自分で決めたルール内で飲酒します。
ルールを破ってしまったら、それは失敗なのでしょうか。
将来的に自分が失敗したときの言い訳を用意したように聞こえてしまっていたら、すみません。
成功と失敗の判定期間
話を単純化するために、断酒の場合は「1杯飲んだら失敗」、減酒の場合は「自分ルールを破ったら失敗」とします。

どちらの場合も「ルールを破ったら失敗」と仮定します。
そして、1日単位で考えてみると、ルールを破らなかった日は「成功」、ルールを破った日は「失敗」ということになります。
これが1週間単位ならどうでしょうか。
1週間の間でルールを破らなければ成功です。
ルールを破った日があれば、「失敗した日があった」ことになります。
1ヶ月単位でも同様です。
区切りをつけるとわかりやすいと思います。
◯勝◯敗といった感じで、イメージしやすいと思います。
では一生単位ではどうでしょうか。
死ぬまでに1杯たりとも飲まなかった場合は、間違いなく成功。大成功です。
しかし、そんなに優秀な方は極稀でしょう。
きっと「失敗した日があった」人が圧倒的に多いと思います。
どうなのでしょうか。
99%以上の方が「断酒を決意した日以降死ぬまでに、失敗した日があった」のではないかと想像するのですが、これは私だけの思い違いでしょうか。
少なくとも90%以上の方は「失敗した日があった」のではないでしょうか。
そして、アルコール依存症は完治しない病気なので、生涯向き合う必要があります。
つまり結局は一生単位が判定期間だと思います。
最期に笑えるか
誰だって失敗はしたくない。
けれども、ほとんどの人が失敗をする。
そんな挑戦、普通はしたくありません。
例えば、大学受験が近づき、浪人したくないにもかかわらず直前の模試でE判定であれば、先生からは志望校を変えたほうが良いと言われるでしょう。
それでもやってみようと勇気を振り絞って挑戦する。
ならば、失敗を恐れることの方が違和感を感じます。
失敗前提で良いのではないでしょうか。
そして、私は失敗を失敗と認めることも重要だと思っています。
失敗した過去を変えることはできません。
でも、また挑戦して、最期に笑えるかどうか。
私はこれが最も重要だと思います。
自分の命ある限りアルコール依存症という病気に挑戦し続けて、命果てる際に「挑戦して良かった」と思えたら、それが「成功」なのではないでしょうか。
気が滅入るほど長い挑戦です。
以下、堀江貴文さんの言葉をお借りします。
近畿大学の卒業式でのスピーチからの抜粋です。
チャレンジをするってことは失敗をする確率も上がるってことです。 逆に言うとチャレンジしなければ失敗することはないかもしれない。でも成功することもありえない。
失敗したときに良い処方箋というのは、失敗した段階で再発防止策を練る。二度と同じ失敗をしないように、どうやったらいいのかその場で考える。
そして考えたら酒でも飲んで騒いで忘れる。次の日がすっぱり忘れる。
( ↑これは私にはダメですが…)
そして、これから自分たちがチャレンジしていくことは必ず上手く行くと思い込むことです。
最期に笑いたい。
それをモチベーションにして、生涯減酒に挑戦し続けたいと私は思っています。