「アルコール依存症になる前にできる対策とは」について、考えてみたいと思います。
全2回の前編です。
何か明確な結論は出ないとは思いますが、私自身の頭を整理する目的も兼ねつつ、検討します。
今日からあなたはアルコール依存症
そう宣告してもらえたら有難い。
アルコール依存症と認識して、アルコール依存症の外来に行く。
その時点で、大抵の人は何かしらの問題があって、否認しきれない事態に陥っているのだと思います。
アルコール依存症は否認の病と言われ、それを認めて外来を受診するタイミングでは手遅れです。
であれば、アルコール依存症を発症したのは、それよりも前。
一体いつなのでしょうか。
アルコール依存症外来を受診すると、例えばAUDITのような回答式で加算式のテストを受けます。
それによりアルコール依存症の度合いが計算され、参考値になります。
(私は医学的な知識がありませんが)血液検査とか脳ドックとか、そういったことで断定できないゆえの確認作業だと思います。
アルコール依存症だという明確な断定は、現代の医学では難しいのだと思います。
私の飲酒遍歴
とはいえ、アルコール依存症という病気は確実に存在しています。
酒を飲み始めてから、アルコール依存症になるまで、皆様はどういった酒生活を送りましたか?
私の場合はこんな感じ。
酒の初体験。「酒の味」が好きなのかどうかはともかく、完全にNGというわけではないことがわかる。酔いを”気持ちいい”と感じた。
何をもって”普通”というかは難しいところではあるが、特にトラブルを起こさずに飲酒していた時期。飲み会があれば飲むし、そうでなければ別に飲まない。この期間が私には短かった。
小さな失敗をしてしまうような飲酒。酔っ払ってスマホを落として、画面が割れてガーン等。「モノを落とす」というのが、今でも私の中では酔いを測る尺度として存在する。
記憶を無くす飲酒。いわゆるブラックアウト。どのように家にたどり着いたのか分からない状態。大きな失敗はしていないので、まだ武勇伝としては語れる。
家族や友人や会社等、近い存在の人に迷惑をかけてしまい、穴があったら入りたい状態。誰にどんな迷惑をかけたか覚えておらず、途方に暮れる。アルコール依存症を指摘される。
一般人(アルコール依存症でない人)に聞いてみると、記憶を無くした経験は1〜2回程度が平均な気がします。
アルコール依存症の私からすると、嘘だと思ってしまうくらいの小さい数字なのですが、それが現実なようです。
どこでアルコール依存症になった可能性が高いのか
アルコール依存症は脳の病気で、一度なってしまうともう完治することはない。
であれば、誰しもがそうなる前に食い止めたいはず。
一度アルコール依存症になってしまうと、断酒とか減酒とか、何にせよ、それまでとは比べ物にならないほどの制限が加わって、さらに脳は飲みたい信号を発信する。
こちらは完全に劣勢で、酒から離れるのは困難な状況となります。
そうなる前に、アルコール依存症にならないための対策ってできるのでしょうか。
できるとすれば、どういった対策が打てるのでしょうか。
上記のどのステップで何が有効だったのでしょうか。
(後編に続く)
